2014年3月4日火曜日

ネットの脱中心化・分散化技術についてのワークショップ資料(2014/02/28)

先日、某所でワークショップを行いました。第2回以降も企画中です。
呼びかけ文と資料を掲載しておきます。

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脱中心化技術について学ぶワークショップ

インターネットはもともと、中心をもたない水平的なネットワークとして構想されました。しかしその現状は明らかに中央集権的なものです。多くの人々が検索やメールサービスその他をGoogleに依存し、オンライン上での人間関係をFacebookやtwitterなどの巨大SNSで築いています。便利なのでDropboxに大量の重要な書類やプライベートなデータを置いている人も多いでしょう。買い物はなんでもAmazonで済ませ、お金のやりとりはクレジットカードか巨大銀行のオンラインバンキングサービスかPaypalで行う・・・。ネット黎明期からは考えられないほど、人々の生活はこれら一握りの巨大企業に依存するようになっています。

こうした状況はきわめて危ういものです。自分のデータを自分で管理する自由が失われるからです。たとえばGoogleやFacebookは人々の個人情報を加工して売ることで収入としています。一企業の失態や気まぐれで自分のデータが失われたり、利用されてしまう危険性が常に存在します。さらに、人々の私生活に関わる大量のデータを少数の企業が保持している状況は、国家からの監視統制に対しても脆弱です。実際、2013年の合州国NSA職員エドワード・スノーデンによる暴露は、Google、Yahoo、Microsoft、FacebookがNSAによる監視に協力していることを明らかにしました。

これらの情勢のもと、現在、インターネットを脱中心化しようという無数の試みが行われつつあります。それは情報やその流通を国家や大企業の手から、ふたたび人々の手に取り戻そうという取り組みにほかなりません。分散データベースを利用したデジタル通貨であるBitcoin、それを利用した検閲不能でサーバ不要のメッセージサービスであるBitmessage、分散SNSのtwister、無限のディスク容量を無数の人々と共有できるBittorrentSync・・・これらはそのごく一部ですが、それぞれに大きな魅力をはらんでいます。それは水平的な共有がもつ本質的な歓びであるのかもしれません。

これらの技術について学び、共有し、参与していくためのワークショップを企画します。あらゆる人の参加を歓迎します。

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